ダル丸刈り、18歳夏以来4年ぶりの決意

- 丸刈りにしたダルビッシュ(撮影・浅見桂子)
ダルが気合の丸刈りだ! 北京五輪日本代表のダルビッシュ有投手(22)が15日、自慢のロングヘアをばっさりと切り落とした。初戦のキューバ戦(13日)に先発したが、5回途中で4失点降板。「やり返す」とリベンジを誓い、行動で決意の固さを表した。甲子園に出場した18歳の夏以来、4年ぶりの〝断髪〟となった。マー君こと田中将大投手(19)も同じヘアで登場。星野ジャパンが「気合集団」と化した。ダルビッシュはこの日、登板はなかったが、日本は6-0でオランダに快勝し2勝1敗とした。
ダルビッシュが「衝撃的ヘア」でリベンジを宣言した。試合会場行きのチームバスに乗り込む直前、ニヤリと笑って、一瞬、帽子を取った。トレードマークの長髪をばっさりと切り落とし、丸刈り頭に変身していた。球場入りの際、報道陣の問いかけには無言だったが、まさかのスタイルで周囲の度肝を抜いた。
都内で行われた代表合宿の休養日(6日)を利用して美容院でキメて、自身のブログでも様子を公開したばかり。それだけに、単なる散髪とは訳が違う。わずか9日間で、思いもよらぬ方向に転換した。その裏に何があったのか。
北京で現地応援を続ける父ファルサさん(47)が、息子の心境を代弁した。「キューバ戦がショックだったようだ。やり返すという気持ちでしょう。彼はサムライになった。今までファッションを気にしていたが、そういうことを超えたんでしょう」。
13日の五輪初戦キューバ戦に先発したが、5回途中で7安打4四死球4失点で降板。「今までで一番悔しい思いをした。次、やり返す」と自分に腹を立てていた。前夜には親友涌井の好投を見届け、宿舎に帰ると、家族にこう告げた。「オレ、丸刈りにする」。決意の表れだった。
“断髪”はダルビッシュにとって、かなり重い行為のはずだ。甲子園に出場した高校3年の夏以来、髪を伸ばしてきた。プロ1年目のキャンプで喫煙が発覚し、謹慎処分を受けたときも丸刈りにすることはなかった。プロ入り後、最も短くした頭髪が、並々ならぬ思いを示していた。
日本のエースへと成長するとともに、野球選手らしからぬイケメンぶりにもスポットが当たっていた。なびくほどの長い髪はテレビCMでもおなじみだったが、そのイメージを捨てた。五輪という極限の戦いで「ファッション」の世界を抜け出し、男くさく気合を表現した。楽天田中も行動をともにし、おしゃれなソフトモヒカンと決別。ダルビッシュを軸に代表24人が同じ方向を向いている。
丸刈りエースは、15日のオランダ戦の試合前練習では帽子を脱ぎ、サングラス姿でロングダッシュを繰り返した。予選リーグでリリーフ登板し、22日の準決勝で再び先発する予定。このままでは終われない。そんなメッセージを頭髪に込め、すごみが増した日本の大黒柱が、打倒キューバの誓いを必ず果たしてくれるはずだ。
[2008年8月16日10時17分 紙面から]
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