星野監督継投失敗、韓国に逆転負け/野球

- うなだれる選手を残し足早にロッカールームに消える星野監督(中央)
<北京五輪・野球:韓国5-3日本>◇16日◇1次リーグ
星野ジャパンが宿敵韓国に競り負けた。2点のリードを守れなかった継投について「完ぺきに僕のミス」と、日本代表星野仙一監督(61)は悔やんだ。6回裏に4番新井貴浩内野手(31)の先制2ランも直後に先発の和田毅投手(27)が先頭打者の四球から李大浩内野手に痛恨の同点2ランを浴びた。9回には岩瀬仁紀投手(33)が代打金賢洙に勝ち越し適時打を浴びるなど3失点。猛追も及ばなかった。予選リーグ2勝2敗。強豪米国などの対戦を残しており、厳しい状況に追い込まれた。
韓国応援団の強烈な歓声が、背中に刺さるように響いた。痛恨の1敗。試合後の星野監督の口から出てきたのは、自らの采配を責めるせりふだった。
星野監督 岩瀬じゃない。おれのミスだ。ホンマに後悔している。
同点の9回表。2死一、二塁。岩瀬が左の代打金賢洙にカウント1-1から、中堅右に勝ち越し打を許す。なおも一、三塁で1番李鍾旭の三塁前に転がるセーフティーバントで加点。2死一、三塁からの盗塁で阿部の二塁悪送球も重なって、まさかの3失点。岩瀬は「結果がすべてです。韓国は予選と同じで気迫があった。それに負けないようにいったけど、結果がついてこなかった」とうなだれた。ただ、指揮官が振り返ったのは、このシーンではなかった。
6回裏2死二塁、新井が左越え先制2ランで、勝利への道を切り開いた。その直後、悪夢に見舞われた。7回表。和田が5番金東柱に四球を出した直後に、6番李大浩に弾丸ライナーの同点2ランを浴び、試合は振り出しに戻った。
その直前、大野投手コーチがマウンドに向かっていた。続投を決断した理由について「前のイニング(6回)も完ぺきに抑えていたし、球数も少なかったから」と説明した。しかし星野監督は「あそこは和田が四球をだしたところで(川上)憲伸にスイッチしなくてはいけなかった」と潔く継投ミスを認めた。
3点を追う9回裏、1点を返してなおも無死二、三塁。ムードは押せ押せだった。しかし阿部、G・G・佐藤、森野と凡退してジ・エンド。「(延長で)タイブレークのイメージもあったが、(最終回の攻撃で)走者がかえって来ずさびしかったな。これで少なくとも追い詰められた。うちの力としては最悪のラインだろう」と努めて冷静に振り返った。
2勝2敗でがけっぷちに立たされた。金メダルへの道を切り開くためには、1次リーグ残り3試合を全勝するしかない。グラウンドを去り際には「後がない? いける!いける!」と言い残した。声はかれている。代表宿舎に帰るバスの中では「後がないぞ! 3つとりにいくぞ!」と、その声を振り絞った。日の丸の意地を秘め、星野ジャパンが逆襲に出る。【寺尾博和】
[2008年8月17日8時24分 紙面から]
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