反町監督がFW豊田を攻撃の切り札に指名

- ミニゲームでボールを奪うFW豊田。右はMF谷口(撮影・蔦林史峰)
北京五輪代表の反町康治監督(44)が、FW豊田陽平(23=山形)を得点力アップの切り札に「指名」した。当初は9日のJ2リーグ戦に備えて所属クラブへ戻す予定だったが、千葉合宿2日目の8日、招集延長を決定。長身を生かした空中戦の強さとスピードを兼ね備えた豊田を攻撃の軸として期待し、9日の練習試合千葉戦でテストする考えだ。相次ぐ故障で代表での活動期間が短かった秘密兵器が、年齢制限外のオーバーエージ(OA)枠選手不在の苦境を救う。
課題克服のカギを握るのは、この男かもしれない。反町監督はこの日午前に「最後までやらせたい」と、豊田の合宿帯同延長を決断。山形側に直接電話を入れて了承を得た。今日のC大阪戦を考慮して、当初は合宿2日目まで期間限定での招集だった。だが、14日の最終メンバー発表前に、故障明けの豊田を実戦で試しておきたかった。
得点力不足解消のため、年齢制限外のOA枠で「補強」するはずだったFW大久保(神戸)とMF遠藤(G大阪)の招集が絶望的となった。23歳以下の選手だけで戦わなければならなくなりそうな今、前線でのキープ力と空中戦の強さ、そしてスピードを兼ね備えた豊田は、貴重な戦力だ。
4月に右足腓骨(ひこつ)を骨折し、全治2カ月の重傷を負った。途中出場した6月29日の広島戦から戦列に復帰。6日の岐阜戦も途中から20分間出場した。この日の戦術練習では、フルメニューを消化。DF陣の激しいプレスにも耐えて中盤からのパスをはたき、最前線に駆け込んでシュートを放つなど「マルチFW」ぶりを発揮した。
「こういうタイミングで呼んでもらえて感謝しているし、チームと自分のプレーを融合させたい」。反町ジャパンでプレーしたのは、わずか2試合。実績の面では、最後列から最終メンバー生き残りをかけた競争になる。だが、約2年ぶりの代表復帰となった、3月27日の親善試合アンゴラA代表戦で得点を決めるなど勝負強さは抜群。9日の千葉戦で結果を出せば、14日の最終メンバー発表に名を連ねる可能性が高い。
「豊田は、クラブ側が全面的に応援してくれている選手。感謝したい」という反町監督。スタメンもしくは、スーパーサブの重役を任せられるか。苦しい状況だからこそ、期待は大きい。【山下健二郎】
[2008年7月9日8時48分 紙面から]
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