なでしこが米国に0-1惜敗/サッカー

- 前半、米国MFロイド(手前)に先制ゴールを許す日本(撮影P・ヌッチ)
<北京五輪・サッカー:米国1-0日本>◇9日◇女子1次リーグG組
【秦皇島(中国)=山下健二郎】サッカー女子の日本代表が1次リーグ第2戦で世界ランク1位の米国に0-1で敗れ、2大会連続の決勝トーナメント進出へ、後がない状況に追い込まれた。前半27分に先制されると、豊富な運動量で決定機をつくりながら、FW陣が2戦連続で不発に終わり、2戦合計で勝ち点「1」。12日の最終ノルウェー戦での勝利が必須条件となった。強豪相手に善戦した手応えを胸に、同じく敗退の危機に直面する男子代表ととともに、がけっぷちから巻き返すしかない。
世界舞台で戦う厳しさが、いまさらのように骨身に染みた。なでしこジャパンはピッチ上に座り込み、抱き合って喜ぶ相手をぼうぜんと見つめるしかなかった。1次リーグ2試合を終えて、勝ち点はわずか「1」。興奮で目を充血させた佐々木監督は「私がチームを指揮してから最大の誤算。次、勝ち点3を挙げるしかない」と奥歯をかみしめた。
04年アテネ女王に、真っ向勝負を挑んだ。前半14分、右サイドを駆け上がった近賀が、大野とのワンツーパスでDFラインを突破し、シュート。同22分にはスローイン直後に沢が右足でGK正面に蹴り込んだ。だが、体格差を生かした相手の激しいマークを崩しきれない。33分、DF2人に挟まれ、至近距離のシュートを外した永里は「最初から行くつもりだったのに、流れの中から点を取れない」と宙をにらんだ。シュート数は相手の20本に対し9本。そのうち枠内をとらえたのはわずか3本だった。
米国は、過去19戦3分け16敗と1度も勝てなかった天敵だ。04年アテネ大会では決勝トーナメント1回戦で1-2で敗れ、悲願のメダルを阻まれていただけに「そろそろ勝とうよ」と試合前に全員でリベンジを誓った。だが、前半の得点機を逃し「失点だけは避けよう」と声を掛け合った直後の矢先の前半27分、相手の左クロスに揺さぶられ、MFロイドに先制のミドル弾を浴びた。五輪直前まで公式戦8戦連続で奪っていた先制点を、開幕後の2戦はいずれも献上。2点ビハインドから引き分けに持ち込んだ6日ニュージーランド戦の勢いを持続できなかった。
12日の1次リーグ最終戦でノルウェーに勝たなければ敗退する。一方で、ノルウェーは米国戦に続き、この日のニュージーランド戦にも勝ち、G組1位通過を決めた。「消化試合」となる日本戦でメンバーを落としてくる可能性もある。勝てば、他組を含めた混戦から抜け出す望みは大きい。2点差勝ちなら自力突破できる。佐々木監督は「いい形で崩しても、そこで終わっている。明日からシュートを徹底的に練習します」と顔を上げた。なでしこジャパンの粘り強さが、真価を問われるときがきた。【山下健二郎】
[2008年8月10日8時55分 紙面から]
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