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水連が3社に通告、水着改善期限30日まで

会見する佐野和夫日本水泳連盟専務理事
会見する佐野和夫日本水泳連盟専務理事

 日本水泳連盟は7日、都内で常務理事会を行い、契約するミズノ、アシックス、デサントの水着メーカー3社に、5月30日を期限とする異例の改善要望を出した。北京五輪日本代表は3社の水着しか着用できないが、今季誕生した個人種目の18の世界新のうち17で英スピード社の最新水着を選手が着用。日本の選手からも高性能水着の開発を要望する声が出ていた。期限内に改善できない場合は、日本代表にもスピード社の水着着用が解禁される可能性が出てきた。

 前代未聞の水着論争の結論は、30日まで先送りとなった。この日、非公開で行われた常務理事会で、水着に関して30分程度話し合ったという。だがスピード社と新たに契約するといった話に発展せず、従来の3社の企業努力に期待するものだった。上野競泳委員長は「現場の意見と上層部との考えは一致した。水泳連盟がお世話になっている3社が、最高のものを仕上げてくれると確信している」と、語気を強めて話した。

 その上で3社に出した改善要望の期限を5月30日に決めた。上野委員長は「FINA(国際水連)の認可も取らなければならないし(選手が)試す時間も必要。逆算するとそのあたりまで」と説明した。ちょうど29~31日に五輪代表は都内で第2次合宿の最中。その間を利用して「選手にヒアリングする。不幸にも負けた時、水着を理由に言い訳するぶざまなまねはしたくない」(上野委員長)と改良された水着を審査しながら、開発に協力する構えだ。

 とはいえ各社が五輪に向けて今年発表した最新水着は、いずれも何年もの研究と実験を重ねて完成したものだ。期限までに試作品を用意する必要はないが、残り3週間余りで劇的な変化は容易ではない。それでも佐野専務理事は、すでに改善に取り組んでいる社があることを明かし「我々はメーカーを信頼している。仮定の話はできない」と、30日までに改善案が出ないケースは想定していない。

 一方でスピード社のレーザー・レーサーは今年に入り、個人種目で出た18の世界新のうち実に17を記録している。4月に数人の代表選手が試着したところ、軒並み100メートルで0秒5もタイムが伸びたという。上野委員長も「(3社製とは)根本的に軽さなどが異種」と違いを実感。アテネ五輪平泳ぎ2冠の北島を指導する平井コーチは「できればスピードと比較して判断したい」とコメントした。3社に最大限の配慮を見せてはいるが、30日までに現場が納得できなければ、スピード待望論が出るのは必至。30日の結果次第では、スピードとの契約の可能性も浮上する。【高田文太】

[2008年5月8日9時23分 紙面から]

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