福士「KY」で五輪へ突っ走る

- 大阪城公園で最終調整する福士(右)と小崎
「KY(空気読まない)レース」で突っ走る。北京五輪代表選考レースの大阪国際女子マラソン(長居陸上競技場発着)は今日27日午後0時10分、スタートする。初マラソンで注目の福士加代子(25=ワコール)は26日、大阪市内で最終調整。永山忠幸監督(48)は周囲の動きに関係なく独自ペースで行かせる作戦を示唆した。対抗と目される加納由理(29=セカンドウィンドAC)は今後の生活をかけてレースに臨む。
午前6時半から約1時間半の調整を終えた福士は「ふわ~あ」と大あくびをして部屋に戻った。午後には昨年2位(今年は不出場)で宿舎近くに住む小崎まりと談笑しながら約1時間のジョギング。前夜に電話をかけ、みずから「一緒に走りましょうよ」と誘ったという。黙々と最終調整するライバルたちを横目に、緊張とはまるで無縁だった。
レースでも「空気」を読んで走るつもりはない。「そっとしておいてください」と福士への取材自粛を要請した永山監督はこの日、作戦の一端を明かした。「トラック(のレース)なら実績のある選手の動きをマークさせるが、今回は流れを自分でつくらないと。トラックで強い選手は、外(ロード)でも1人で走っていける」。五輪切符のためには、順位だけでなくタイムも必要。ペースが遅ければ、独走も辞さない構えだ。
マイペースこそ、福士にとって最高の作戦だ。子供のころから、父正幸さん(58)ら家族からも「やるのは本人だから」と進学先や部活動、就職先にいたるまで一切口出しされず、おおらかに育てられた。マラソン初挑戦にあたっても永山監督と二人三脚で、自分たちの信じる道を突き進んできた。いよいよ迎える運命の時。福士の競技人生第2章が、華々しくスタートする。【太田尚樹】
[2008年1月27日9時7分 紙面から]
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