ワンジルが仙台の恩師に電話/陸上
<北京五輪:陸上>◇24日◇男子マラソン
02年春から3年間、ワンジルを指導した仙台育英高陸上部の渡辺高夫総監督(61)の携帯にこの日夕、電話が入った。「取っちゃったよ!」。教え子の弾む声に「大したもんだ、おめでとう」と返した。合宿先の山形・蔵王から、仙台に戻り取材に応じた同総監督。「優勝するだろうと思ったけど正直、ビックリです」と第一声を口にした。
ワンジルからは22日夜に電話が入った。
渡辺総監督 「故障もなくベストの状態で北京に入った。金メダル目指して頑張るよ」と言ってました。子供の具合が悪く病院に通っているみたいで、それがどう影響するか心配でしたが、まったくはねのけるランニングでした。
1年時の全国高校駅伝で「花の1区」で区間賞。3年時「北京でマラソンを走りたい」と話したワンジルに「速い入りで押し通して、最後はスプリント。これが21世紀の世界のマラソンの主流だぞ」と伝えた。
22日にもこのことを「徹底しなさい」と伝えた上で「ただし中盤は我慢だぞ」と諭した。「6月上旬にはウチの留学生にメシをごちそうして、貧しいだろうからと靴下を買って与えたり。日本人が忘れた日本の心を持ったケニア人です」。ワンジルは在校中、書道コンクールで大賞を受賞した。出展文字は「走るの疲れたから」で「歩」。もちろん、疲れても走りは止めない。日本の心も忘れずに世界をひた走る。「日本の父」は、そう確信している。
[2008年8月25日7時47分 紙面から]
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