スモール野球で日本勝つ/アジア予選

- 【日本-韓国】8回表日本1死三塁、稲葉の適時打で4点目を奪いガッツポーズする星野監督(右から2人目)ら日本ベンチ(撮影・浅見桂子)
<北京五輪アジア予選:日本4-3韓国>◇2日◇台湾・台中
勝利を呼ぶ打球が、一、二塁間を抜けた。3-2と1点リードで迎えた8回表1死三塁。稲葉はカウント2-3から、4球ファウルで粘った後の10球目を引っ張った。打球が外野へ抜けた瞬間、稲葉はガッツポーズ。日本の一塁側ベンチ、そしてスタンドが大きく歓喜した。3点目を奪った3回から、追加点まで長かった。苦しみ抜いた末の、待ち望んだ4点目だった。
稲葉「投手も頑張っていたし、何とかしたかった。ガッツポーズは自然に出た。覚えていない。普段はあまりしないんだけど。星野監督に『思い切っていけ』と言われたので必死、無我夢中でした」。
執念の得点だった。先頭の阿部が右中間を破る二塁打で出塁すると、星野監督は代走に荒木を送り、2安打の村田に、フィリピン戦での死球で先発を外れていた井端を代打に送った。犠牲バントのための代打。井端はきっちり走者を送った。結果的には、この4点目が勝負を分けた。
3点目までは順調だった。1回裏に成瀬が1発を浴びて先制された。嫌な雰囲気が漂う中、直後の2回表に先頭の新井が二塁打でチャンスをつくった。二塁ベースへ、ヘッドスライディング。「死球でも失策でも、何でもいいから塁に出ようと思っていた。打撃も守備も必死だった」と新井は言った。サブローの適時打で同点に追い付き、敵失で勝ち越しに成功。さらに3回には阿部の適時打で加点した。新井はフィリピン戦に続くチーム初安打で突破口を開いた。阿部は前日4安打、この日も3安打と大当たり。しかし、ヒーローなどいない。稲葉が「全員で勝てた勝利」と評したように、全員がつないで奪った得点、そして勝利だった。
星野監督は「(先制されたが)サブローがすぐに同点にしてくれ、慎之助がきちんと返してくれた。稲葉の1点も大きかった」と、興奮した様子で振り返った。この日は3度の犠打を成功させ、2度を得点に結び付けた。10安打のうち長打は2本だけ。フィリピン戦も16安打しながら長打は2本だけ。計26安打のうち22安打が単打と、徹底された打線の意識がうかがえる。中盤は得点できずに苦しんだものの、個々の打者がすべきことは、まったく揺らがなかった。
[2007年12月3日10時2分 紙面から]
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