星野ジャパンに「毒入りギョーザ」余波
中国製冷凍ギョーザ中毒事件の余波が北京五輪にも広がった。北京五輪野球日本代表の星野仙一監督(61)が2日、中国国内での食材への不安を指摘し「食材は全部(日本から)持っていく」と構想を明かした。日本オリンピック委員会(JOC)所属の各競技団体も対応を検討し始めた。悲願の金メダル獲得へ、「食の不安」を封じる必要も出てきた。
「毒入りギョーザ」余波が闘将の頭を悩ませていた。「困ったなあ」。星野監督はみけんにしわを寄せた。
「食は毎日のことだから気になる。(北京五輪)競技全体の問題だろう。日本だけじゃなく他国にも影響する」。ギョーザ中毒を発端にして、中国製食品の安全性への疑問も表面化し、北京五輪本大会へ向けた「不安指数」が一気に高まってきた。
五輪本大会では8チーム総当たりのリーグ戦を含め、決勝まで計9試合を戦う長丁場。決勝まで日本は2週間以上滞在することになる。食事は戦う上での根幹。いくら実力があっても、体調を崩すようなことがあっては、勝負にならなくなってしまう。星野監督、そこを心配していた。
対策も考えていた。「食材は全部持っていくつもり」と構想を明かした。もちろん、実際には検疫の問題などもある。米やめん類などの乾燥固形物はまだしも、肉や野菜など生鮮食料品は持ち込みが制限されることが予想される。食品持ち込みの制限緩和を訴える動きも出てきそうだが、中国側の許可がでるかどうか。
昨年8月に行われたプレ五輪では「ノックのボールが見えない」など、大気汚染が主要な問題となっており、食事関連で注意したのは主に水だった。飲料水だけでなく、うがいも歯みがきも、ペットボトルの市販水を使用するなどの対策を取った。
だが、星野ジャパンでは、これまで本大会期間中に専任コック、専用キッチンを準備するところまでは話が進んでいない。チームは選手村ではなくホテルに滞在する予定だが、全館貸し切りではないため、選手団だけの食事を特注することも容易ではない。ギョーザから勃発(ぼっぱつ)した食の不安。星野監督は「こんなことまで考えなければいけないとは…」と話し、本大会の前に立ちはだかるさまざまな問題をあらためて確認した様子。
今後は、国内各球団のキャンプ視察を始め、五輪出場各国の分析も進めながら、「ニュー星野ジャパン」の構想を練る。グラウンド外にも存在する問題もクリアしながら金メダルへと突き進むしかない。
[2008年2月3日9時11分 紙面から]
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