成瀬復活快投!シート打撃で9人ピシャリ

- シート打撃に登板した成瀬
北京五輪日本代表の成瀬善久投手(22)が復活の快投を見せた。7日に東京ドームで行われた実戦形式のシート打撃に登板し、3回9人の打者をピシャリ無安打に抑えた。オールスター第2戦では球宴ワースト記録となる11安打8失点で、投手陣では一番不安を残していたが、星野監督もアドバイスを送り、立ち直った。また、のどの腫れで入院していた村田修一内野手(27)も退院して合流。北京五輪に臨む代表24人がそろった。
闘将がニンマリと笑った。金メダル奪取への土台が固まった。シート打撃で、苦悩していた左腕に突如、光が差した。成瀬が3イニングを完全投球。西岡、川崎と2打席ずつの対戦を含め、打者9人を三振奪取はならなかったが、凡打の山を築いた。強力布陣を整えた中で、最大の不安材料がなくなった。ブルペンで岩瀬らの調整もチェックし「投手が上がってきたな。ブルペンのみんなもボールがキレ出してきとる」。星野監督の柔和な表情が、収穫を物語っていた。
魔法のようなワンポイント・レッスンが効いた。1日の球宴では2回11安打、8失点と大炎上。自信喪失気味で乗り込んだ成瀬に、復活へのアンサーを導いた。「体が開くから、もうちょっと我慢しろ」。右肩の開きが早くなっていることを意識させ、矯正に乗り出した。中継ぎ準備の意味合いもあるが、フォームチェックがしやすいセットポジションでの投球も勧めた。
効果てきめんだった。成瀬は、効力を明かした。「気持ち、まだ(右肩が早く)開いているけれど、それなりの球は投げられた」。打者からリリースポイントが見づらく、タイミングが外れてしまうのが、昨季の最高勝率と防御率の2冠を獲得する躍進の要因だった。この日、まだ甘いボールはあったが、キレのあるスライダー、直球に、打者はバットの芯を外していた。「去年のいい時と悪い時を知っているので、参考になった」。闘将への全幅の信頼感も快投へ、つながった。
先発、中継ぎとフル回転が期待される貴重な戦力。昨年12月のアジア最終予選では、最大のライバル韓国戦の先発を任せたほど買っていたキーマンが帰ってきた。8日からのセ・パ両リーグ選抜との最終実戦調整の強化試合2試合を前に、差した光明。「パーフェクトじゃないか!すぐにチェンジしとったしな!」。星野監督も球宴での乱調をジョークにしてしまうほど。北京入りを前に、早くも「星野マジック」さく裂の予感漂う1日になった。【高山通史】
[2008年8月8日9時18分 紙面から]
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