星野監督激怒!メンバー交換後も交代OK

- ナイター練習でグラウンドの照明を見上げる星野監督(撮影・宇治久裕)
闘将が開幕前日から「燃える男」となった。北京五輪野球は13日に開幕し、日本はキューバと対戦する。12日は北京市内で監督会議が行われ、星野仙一監督(61)はIBAF(国際野球連盟)から発表されたルールに異議を唱えた。「先発メンバー交換後もプレーボール5分前まで2人以内の選手交代が可能」とする取り決めに、スポーツマンシップに反すると激怒し、正々堂々と戦って悲願の金メダルを獲得することを誓った。
金メダルへの熱い思いを込めた。午後10時すぎ、最終調整を終えた星野監督は、肩から提げたバッグについた日の丸のマークにブチュッとキスをした。「もう開き直った。痛いとか、かゆいとか、言ってられないんだ! おれたちは解き放たれた。野性に戻るしかないんだ! 総決算だ!」とほえた。
闘将のハートに火がついた。この日、午前9時から北京市内にある五■松球場で開かれた監督会議は、予定を1時間以上オーバーするほど議論が白熱した。IBAFからルール説明などが行われたが、星野監督がその不可解な決定事項にかみついた。「スポーツマンシップというけど、そこが中途半端でしょ。ドーピング、ボール、時間短縮…と、あらゆる規制をするのに、どうしてそこだけがあやふやなんだ!」。
IBAFのダーリン技術委員の発表は「開始1時間前に両軍の先発メンバーを交換するが、それ以降もプレーボールの5分前まで2人以内の選手交代を認める」というもの。アクシデントに関係なく代えられ、最初のメンバー表に記載されて直前に外れた選手も途中出場ができる。また3人目以降は1人につき1000ドル(約11万円)の罰金が科されるが、戦略上の理由で大幅な変更も可能だ。
昨年12月アジア予選(台湾)で、対戦相手の韓国が、開始直前になってスタメンから6選手を入れ替える姑息(こそく)な手段を使って勝ちにきた。これを受けて、今回の会議で星野監督は直前のメンバー変更をやめるように提案した。「ノックが終わって、メンバー交換して、さあ試合というのは、日本もメジャーも同じでしょ」。だが、退けられた。
ダーリン技術委員の回答は「フェアプレーの精神だから、そう(変更の)ないようにありたい」の一点張り。星野監督は「そうならないようにというなら、きちっと決めたらええやないか。向こうはそのルールでやってもかまわん。うちは正々堂々と戦う。おれはその時になると(闘志点火の)スイッチが入る。我々の歴史を刻む」と覚悟を決めた。ルールにひるむことなく、運命のプレーボールを迎える。【寺尾博和】
※■は木ヘンに果
[2008年8月13日8時9分 紙面から]
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