星野日本ダルで負け最悪スタート/野球

- 9回表日本1死一塁、抗議と間違えられ退場処分を受けてしまう星野監督
<北京五輪・野球:キューバ4-2日本>◇13日◇1次リーグ
星野ジャパンがダルビッシュで負けた! 北京五輪野球が開幕した13日、日本代表の初陣となったキューバ戦に先発したダルビッシュ有投手(21)が5回途中7安打4失点KOされ、黒星スタートとなった。エースで先手必勝のはずが、大誤算。打線も2得点と沈黙した。悲願の金メダルへ最悪発進となったが、14日の台湾戦へ向けて星野仙一監督(61)は巻き返しを誓った。
それは精いっぱいの強がりだった。難敵に打ち砕かれた星野監督は、帰りのバスに乗る間際に「オレはまだ元気だからな」と苦笑いを浮かべた。悲願へのシナリオが崩れたのだから心中穏やかではなかったはずだが、それでも潔く敗戦を振り返った。
星野監督 今日は負けたんだから力負けを認めざるを得ない。でもきちっと明日を向いていくしかない。
2点を追う最終回。里崎のハーフスイングをめぐってロドリゲス球審に猛抗議に出た。抗議を終え選手交代を告げるため再び同球審に近寄った瞬間、抗議と勘違いされ退場を宣告された。通訳を介して真意を伝え退場は取り消されたが、そんな執念も実らなかった。
初陣を託した若きエースの先発ダルビッシュが誤算だった。4回0/3、7安打4失点。敗戦後のダルビッシュは、大野投手コーチに付き添われベンチを出てきた。無念さが、日の丸を背負う男たちの衝撃を象徴していた。
ダルビッシュ 今までで一番悔しい思いをしました。変化球を見極められてしまった。前から調子が悪いのは分かっていました。でも気合を入れれば良くなる、何とかなると思っていたんですが…。
2回1死から、国内リーグ2冠の巧打者ベルに中越え三塁打を浴び、続くデスパイネには先制適時打を許した。同点にした直後の3回にもグリエルに左越え二塁打、1死から5番セペダに右前適時打を打たれた。
再び同点にした5回に無死二、三塁のピンチを招いて降板。星野監督は「球数が多くなってくると立ち直るタイプなんだが、その気配がなかったので思い切ってスイッチをした」とマウンドで修正が効かなかったことを明かした。救援した成瀬も勢いを止められず、2点左前打を浴びた。
星野ジャパンにとってダルビッシュは“生命線”だ。1次リーグの7戦を突破するには5勝2敗が必要とされる。当初、星野監督は「2敗できる」という計算でいたが、初戦の相手がキューバになって、金メダルへの戦略の変更を余儀なくされた。キューバに敗れた場合、14日の台湾戦に大きなプレッシャーがかかると判断。チームの士気を上げていくためにも、エース起用で先手必勝の戦略に切り替えていた。
北京入りする直前にダルビッシュにキューバ戦の先発を告げた。「決勝まで3試合投げてほしい」とフル回転させる気持ちは変わらない。ダルビッシュは「次やり返す」と言った。このショックを引きずらないためにも、星野監督は「切り替えていくしかない」と前を向いた。金メダルへ最悪スタートとなったが、闘将はチームを立て直すことを誓った。【寺尾博和】
[2008年8月14日8時43分 紙面から]
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