韓国の「英雄」李が決勝2ラン/野球

- 2点本塁打を放った李は両手を広げて一塁を回る
<北京五輪・野球:韓国6-2日本>◇22日◇準決勝
韓国の「英雄」李が、ひと振りで星野ジャパンの夢を打ち砕いた。同点の8回1死一塁で右翼席へ決勝2ラン。内角低めの直球をすくい上げた瞬間、マウンドの岩瀬が、日本ベンチが凍りついた。試合後のインタビューでは感激のあまりに涙を流した。
李 調子が上がってなかったので一、二塁間を抜くつもりで打席に立った。日本チーム、ファンの方に申し訳ない気持ちがある。だが、これが野球です。
1次リーグは打率1割3分6厘、2打点と不振。この日も3打席で2三振、1併殺打と不調だったが、土壇場で値千金の1発を見舞った。巨人に籍を置く李は1次リーグから「日本とは決勝で戦いたい」と言ってきた。それだけに心境は複雑だった。
五輪の舞台に立つ背景も複雑だった。巨人では今季開幕から2軍が続き、7月時点で代表を辞退する決意を1度は固めていた。「結果を残せてない以上、申し訳なくて行けない」と打ち明けたほどだった。だが韓国の精神的な支柱。韓国野球委員会関係者が来日し口説き落とした。
李 我々のチームには軍隊に行かなくてはならない選手が14人もいた。だがこれ(メダル確定)で、後輩は兵役が免除され、野球に集中できるはず。それが一番、うれしいよ。決勝は金メダルに向けてベストを尽くす。
五輪初の決勝進出で、23日には金メダルをかけてキューバとの決勝戦。李は日本ナインのためにも全力を出し切る。【宮下敬至】
[2008年8月23日8時51分 紙面から]
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