今回のチームUSAは「久々に、真に“ドリームチーム”と呼べる代表」と評されている。現在のNBAのスーパースター、旬である選手が、久しぶりに揃った。

- 自由の女神をバックにポーズを決める米国バスケットボール代表チーム(2008年6月30日)
“ドリームチーム”と呼べる代表
初代ドリームチームは、ご存知の通り、92年のバルセロナ五輪。マジック・ジョンソン、マイケル・ジョーダン、ラリー・バード…とそうそうたるメンバーが揃い、平均43.9点差をつけて五輪全8試合を勝つという、圧倒的な強さを見せつけ、全世界を驚がくさせた。
以来、男子バスケットボールの米国代表は「ドリームチーム」と呼ばれるようになるのだが、2000年のシドニー五輪からは、この“ドリーム王朝”にかげりが見え始める。真のスーパースターが不在のロースターで、準決勝のリトアニア戦では2点差に追いつめられた。これを機に“神話”は崩れ、他国は自信をつけていくのである。
2002年の世界選手権では、何と一気に6位に転落。続く2004年のアテネ五輪は、テロの可能性を恐れたスタープレーヤーたちが次々に辞退。登録メンバーを見ても、もうとても「ドリームチーム」と呼べるものではなく、ついに五輪金メダルを逃した。
“王朝復活”の使命をもって、若手スターのすべてを揃えて臨んだ2006年、日本での世界選手権だったが、ここでもチームの未熟さが露呈した形となり、再び銅メダルに終わった。
さて、今回の2008年北京五輪のロースターだが…。2006年時と同じ、今をときめく若手スターと、現在最も完成されているベテランのコービー・ブライアント(レーカーズ)に、最年長35歳の老練な司令塔ジェイソン・キッド(マーベリックス)を迎えた。キッドはシドニーで五輪優勝経験があり、ブライアント、ドウェイン・ウェイド(ヒート)には、NBA優勝経験がある。経験値の面でも、年齢的な面でも、そして“スター度”でも、初代ドリームチームに一番近い構成となった。現在の米国が考えうる最高のロースターであるはずだ。

- 米国バスケットボール代表チームの練習中、コービー・ブライアントと話をするマイク・シャシェフスキーヘッドコーチ(AP=2008年7月22日)
北京で見えるバスケ勢力地図の真の姿
しかし、世界のレベルが飛躍的に上昇した今、米国にとって手強い相手は、たくさんいる。
まずは、2006年世界選手権覇者のスペイン。パウ・ガソル(レーカーズ)を筆頭に、金を狙って来る。また、アテネの覇者アルゼンチンは、昨年の米大陸予選には出場しなかったマヌ・ジノビリ(スパーズ)を擁し、五輪連覇を狙って来る。2006年の世界選手権で、米国に屈辱を味合わせたギリシャも、今五輪にはすべりこみ出場ながら、対米国への自信はあるだろう。
米国代表チームは、まず、各国が多用するピック&ロールへのディフェンス対策、そしてオフェンスでは、相手のゾーン・ディフェンス対策として、アウトサイド・シュートの成功率を高めることが必須になってくる。さらに、2006年の反省として、決してパニックに陥らないことも要求される。
今回の「ドリームチーム」で勝てなければ、もはや「スーパースター不在」や「チームとして練れていない」などの言い訳はきかない。米国は本当の意味で、“バスケ王国”の称号を譲り渡したことになってしまう。世界のバスケ勢力地図の真の姿はどんなものなのか-。北京五輪で明らかになる。
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ドリームチーム ユニホームに隠された秘密とは?
ドリームチームのユニホームにはナイキの「エアログラフィクス」というテクノロジーが採用されている。この技術は、メッシュを直接アパレルに組み入れ、余分な素材の使用を抑えることができる画期的なもの。また、通常はジャージの側面にある縫い目を背面に移動させ、素材を従来から25センチ短くしスリムなシルエットを作り上げた。これにより、ユニホームの重さを31%削減しながら、プレイヤーの身体を涼しく保つことが可能となっている。
そして、ユニホームの背中部分のグラフィック「We the People Graphic」にも注目だ。このデザインは、アメリカ独特の文化が盛り込まれた大胆なもの。「自由の女神を思わせるトーチ」「アメリカ50州を象徴する星とストライプ模様」「独立宣言が署名された日付」「アメリカの通貨に使われている装飾的模様」「アメリカ大統領印(白頭鷲がつかむオリーブの枝と矢)」「ケルト系、アフリカ系及びアメリカ人および原住民のシンボルや象徴的なもの」の6つのデザイン要素が含まれている。これらは「勝利」という共通のテーマとそのストーリーを伝えるものになっているという。






