早大竹下が史上最高4位入賞/カヌー
<北京五輪:カヌー>◇15日◇スラローム女子カヤックシングル決勝
早大2年の女子大生が、日本カヌー界の歴史をつくった。スラローム女子カヤックシングル決勝で、竹下百合子(19=早大)が準決勝との合計219・30点で4位に入賞し、日本カヌー界最高の成績を上げた。日本勢の入賞は、84年ロサンゼルス五輪でカナディアンシングル500メートルで6位に入った井上清登以来24年ぶり。女子としては史上初の快挙となった。
銅メダルまでタイムに直せば、わずか4秒53だった。日本カヌー史上初のメダルは逃したが、竹下は「本当にうれしい。信じられない」と、日本女子初の快挙に涙ぐんだ。決勝をこぎ終わった瞬間、見守っていた関係者に両手を合わせ感謝の意を表した。
決勝の9人がこぎ終えて3位につけた。最後の1人はアテネ五輪金メダリストのカリスカ。失敗すれば銅メダル。しかし、願いもむなしく、カリスカはトップでこぎ終え、竹下は4位に落ちた。「やっぱり悔しい」。それでも世界のトップと競ったうれしさもあった。
昨年まで、五輪を意識したこともなかった。それが昨年の世界選手権(ブラジル)で、五輪出場枠ぎりぎりの15位を100分の1秒差で勝ち取った。出るだけで精いっぱいだった五輪本番で「みんなが支えてくれたおかげです」と、これまでの苦しい努力が実を結んだ。
朝は毎日6時から、極寒でも猛暑でも、育った青梅の御岳渓谷でカヌーをこいだ。早大のある所沢まで片道2時間。授業を終え帰宅すると、暗くなるまで再びカヌーに乗った。「五輪代表の早道はカヌー選手になること」という冗談があるほど競技人口が少ない。強化費もわずかで、約50万円ほどのカヌーも自前だ。五輪で使われる人工コースも日本にはない。
自身のブログのタイトルは「百合の花」。名前に加え「強く、美しく」ありたいという気持ちを例えた。まだ19歳。「次のロンドンはメダルを狙う」。逆流を乗り越えた百合の花が、4年後には必ずメダルを手に満開に咲き誇る。
[2008年8月16日7時30分 紙面から]
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