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コラム


自称7つ星ホテル1泊600万円!

2008年8月15日

 北京市のメーン競技場近くに、オープン間近の自称「七つ星」ホテルがあることが分かった。そのホテルは、新築の高層複合ビル施設「盤古大観」の1棟である「北京盤古七星酒店」。さっそく同ホテル最上階にある、まだ誰も泊まっていないという北京最高峰の部屋「プレジデント・スイート」に、各国VIPに先がけて“潜入”した。1泊料金は日本円にしてなんと、約300万~600万円。本来は五輪開会にオープンし、各国VIPが利用する予定だったが、どうも工事が遅れたらしい。

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自称「七ツ星」ホテル「北京盤古七星酒店」の「プレジデントスイート」のダブルベッドからは「鳥の巣」が眼前に見えた(撮影・広部玄)

最上階VIP室

 五輪メーン会場すぐそばに5棟並び、やたら目立つ新築の高層複合ビル「盤古大観」。マンション棟屋上部の極秘物件を、米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長(52)が年間1億元(約15億6000万円)で賃貸契約したとされる話は書いた。その盤古大観、最も北側にあるホテル棟もすごかった。玄関に行くと「北京盤古七星酒店」の文字。自分から「七つ星」と名乗る「酒店(ホテル)」の意味か。ここまで大きく出られては見過ごせない。

 まだ開業前のようで、周囲はテープで囲まれ、多数の警備員が立つ厳戒態勢だったが、盤古大観の運営・開発会社に取材を申し込むと、あっさりOK。同社担当者によると、このホテル「北京盤古七星酒店」はやはり「自称・七つ星ホテル」という自信から名付けたという。現在は関係者が利用できるだけで、9月1日正式オープン予定。大理石や金色の素材がふんだんに使われた豪華な玄関を通ると、VIP気分だ。

 ホテルは19階建てで全234部屋。スタンダードの部屋でも約75平方メートル の床面積で、日本円で1泊約7万円の予定。屋上にはヘリポートがある。最上階19階には全員が日本人スタッフで、料理素材もすべて日本産がウリの日本の高級料亭「美濃吉」(本社・京都市)も海外初出店。店のベランダには何と、能の舞台が設置されていた。

 それだけではない。このホテルには、北京最高峰とみられる、たった1室のVIP用「プレジデントスイート」が最上階にあった。許可を得て中に入ると、目の前に飛び込んできたのは、メーン会場の国家体育場「鳥の巣」や国家水泳センター、そして五輪公園の緑のほぼすべて。北、東、南3方向が巨大窓で見晴らし抜群。市内の大部分も見渡せる。2つの寝室に備えられた豪華ダブルベッドに寝そべりながらでも「鳥の巣」が見られる眺めの良さだ。

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「北京盤古七星酒店」の「プレジデントスイート」内のリビングルームには豪華な応接セットが多数並んでいた

床面積488平方メートル

 このスイートの床面積は約488平方メートルと広大。室内には、十数人が食事できる円形テーブルのほか、高級ソファの応接セットが4つ。さらに会議室まである。大画面テレビもリビングと寝室、トイレに計5個。由緒ある絵が描かれた金色の壁のほか、天井には「職人10人が70日かけて作った」(担当者)という「不死鳥」の高級刺しゅう。浴室はすべて大理石製だ。ベランダに出れば、まるで展望台。これでもかという感じだ。

 問題の料金だが…。「通常時は1泊約18万8000元(約290万円)。五輪などの特別な時期は1泊38万元(約590万円)前後まで上がります」(担当者)。思わず絶句。でも担当者は「鳥の巣や五輪公園をここまですべて見渡せるホテルは、ほかに絶対ありません」と自信満々だ。

担当者は強気も

 この部屋、五輪期間中、VIPが極秘利用しているのかと思いきや、担当者は「まだ誰も泊まったことがありません」。VIPより先に見学してしまった。

 関係者によると盤古大観は五輪開会前にオープンする予定だったが「工事が遅れ、五輪に間に合わなかった」という。しかし担当者は「このエリアは五輪後も経済的に発展するエリア。9月オープンでも全然心配していない」と強気だ。果たして開業後、真の「七つ星」として認められるか。

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独特なデザインの建築中の国営テレビ「中央電視台」本社新社屋

高層ビル次々と

 成長を続ける北京市街にはほかにも、「想定外」の高層ビルが次々建っている。市内を移動していて盤古大観並みに目立つのが、国営テレビ局「中央電視台(CCTV)」の新本社ビル。傾いて建つ2つの高層ビルが、高さ約230メートル部分で「コ」の字のような形にドッキングしているような、独特の形状だ。壁はガラス張りで、昨年米「タイム」誌が選んだ「世界奇跡の建築ベスト10」に選ばれたほど個性的。09年完了予定で「40~5O階建てになる見込み」(同社)という。
 このほか、同じく09年に完成予定なのが、北京一の高さになるとみられる「国貿三期」という超高層ビル。高さは「東京タワー」とほぼ同じ約330メートル、地上74階建てになる予定で、ホテルやオフィス、店などが入るという。

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完成すれば北京一の高さになる超高層ビル「国貿三期」は夜、美しくライトアップされていた

広部玄(ひろべ・げん)

 1970年生まれ。早大政経学部卒。編集局整理部などを経て、95年から文化社会部で社会、芸能など担当。裏社会ネタ、異常性犯罪、オウム関連、ライブドア・株関連、アイドル関連、格闘技マニアック情報などがやや得意。01年からの連載「広部が行く」はまったく惜しまれることなく03年ごろ自然消滅。それ以外のこれまでの連載は「広部玄の株やっちゃうぞ」「広部玄のイケイケ(アテネ五輪)」「ニッポン珍事情(←記憶している国民は推定3人以下)」「広部玄の先モノ買い」(←同推定2人以下)「見た・聞いた・思った」(←約半年で事実上解任)「広部玄の勝手にアイドルカウンセリング」(←最近著しく頻度が落ちている)などがあったが、あとは忘却。07年の小島よしお肯定派。




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