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コラム


「トイレの達人」驚きの技

2008年8月19日

 北京市内の、とある高級ホテルの男性便所。広さ4畳半ほどのスペースに、仰々しい制服を着て、たたずむ「トイレの達人」がいる。

 用を足した後で戸惑いながらあいさつすると「達人」は微動だにせずに低音で「ニーハオ」。なぜか、私の手を見ているよう…。不思議に思いながら手を洗うと、彼は驚くほど素早く行動した。

 「※△×●☆□!」(なんかまくし立てられた)

 彼は手を拭(ふ)くティッシュ3枚を怒ったような口調で手渡してきた。「これで拭けってことか」。納得して拭くと、再び手を差し出してくる。「ぬれた紙をよこせってことか」。丸めたティッシュを渡すと「フイッ」という謎の声とともに、再びティッシュをくれた。

 私の手がまだぬれていたことから「追加」が必要と察したのだろう。絶妙の間…。ぬれたティッシュをまた手渡し「謝謝(シェイシェイ)」と感謝すると、無表情で深くうなずかれた。

 北京入りしてから、便所の前には掃除係の人が昼夜を問わず配置されていた。だが、これほどのサービスは初めて。約2時間後、再び便所に入ると「達人」は別の人に変わっていたが、サービス内容に遜色(そんしょく)なし。人口約13億人の中国だから、なせる技か。でも、あんなに見詰められながら用を足すのはちょっと…。【菅家大輔】




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