石井慧「ヒール役」に徹して代表つかむ

- 壁の「全日本選手権まで 7日」の前で体を動かす石井
柔道男子100キロ超級の石井慧(21=国士舘大)が「ヒール役」に徹し、北京五輪代表をつかむ。22日に国士舘大で、同級代表最終選考会の全日本選手権(29日、日本武道館)に向けた練習を公開。全日本選抜体重別選手権の欠場原因となった左大殿筋断裂の順調な回復を強調し、代表選出には優勝が必要不可欠な全日本へ、なりふり構わぬ戦いで挑むことを宣言した。この日は井上康生(29)が会見、前回王者鈴木桂治(27)も公開練習を行った。
全日本優勝、そして北京五輪代表のため、覚悟のヒール宣言だ。全日本選抜体重別欠場で代表選出が厳しい状況だが、石井は「(決勝で対戦するかもしれない)康生先輩に勝ったらヒール役になるんだし、僕はヒール役になりますよ。せこくても、何でも勝つためにやります」と言い切った。
3月25日、左臀部(でんぶ)に激痛が走り、全日本選抜体重別を欠場。代表争いでは大きな失点となるが「出て1回戦で負けた方が大きい。それなら、出ない方がいいと思う」と前向きにとらえる。この日も打ち込み、乱取りとフルメニューをこなし、充実のけいこを披露。わずかな違和感は残るが「スタミナは自信があるから(全日本の)連戦も問題ない」と強調した。
2月のオーストリア国際優勝、3月のカザフスタン国際ではオール1本勝ちで優勝したが、逆に「優勝したことで五輪という邪念が出てしまった。自分を見失った」という。故障は、本来のがむしゃらな自分を取り戻すきっかけとなった。
順当なら準決勝で棟田、決勝では鈴木、井上、高井のいずれかと対戦する可能性が高い。「誰になんと言われようが勝ちたい。技ありでリードしていて残り30秒なら、逃げることも考える」。代表争いは棟田がリードしているが、勝負に徹し結果を残すことで奇跡の逆転を狙う。【菅家大輔】
[2008年4月23日8時44分 紙面から]
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