柔道石井が10キロ増量で金メダルつかむ

- 五輪に臨む石井は母校の後輩たちの前で金メダル獲得を誓う
北京五輪柔道男子100キロ超級代表の石井慧(21=国士舘大)が「20日間10キロ増量計画」で金メダルをつかみ取る。右足親指負傷直後の6月23日から、横綱朝青龍の指導経験もある都内のジム「サンプレイ」を主宰する宮畑豊氏(66)に師事。スピードを落とさず筋力をつける独自メニューで108キロの体重が既に115キロ前後まで増えた。7日に出席した大阪市内の母校清風学園の激励会では後輩たちに金メダル獲得を宣言。最重量級の若きエースが悲願の世界一へ突き進む。
中学から高校1年の12月まで通った母校で、石井は堂々と金メダル獲得を宣言した。「1日1秒でもストイックに練習したい。負けは死ぬのと同じ。ならば死ぬほど練習をした方がいい。五輪で絶対に優勝して帰ってきます」。言葉に自信がにじんでいた。
6月20日に右足親指に脱臼による裂傷を負った。その病院関係者から紹介された宮畑氏のもとで、同23日から筋トレに取り組んできた。「20日で10キロほど増量するのでは」(宮畑氏)というメニューで、わずか15日間で筋力と体重が急激にアップ。この日は肩から背中にかけてスーツがピチピチに張っていた。
筋トレを始める前の石井の体重は108キロ。100キロ超級の五輪代表の中では軽量になる。ただ単純に体重を増やしても、持ち味のスピードが落ちては意味がない。あの朝青龍にも器具や練習内容を助言する宮畑氏の、筋肉の重さでスピードを失わないメニューは、まさに石井にうってつけだった。
宮畑氏 体重アップが最終目標ではなく、柔道の動きを考えスピードを落とさずにパワーアップすることが目標。その結果として体重が増えている。石井君は生まれつきの下半身の強さとバランスの良さ「努力の天才」という部分で横綱に似ていると思う。
練習メニューは下半身強化のスクワットなどを重い負荷で行わせる一方、しこや負荷をかけない前後左右のステップなどの補助運動で体のバランスも維持する。「デッドリフトで340キロを10回こなすパワーは横綱並み」という石井の筋力とスピードを両立させる。
患部の抜糸をした7月3日から柔道のけいこを再開したが、それまでの1日5時間以上の筋トレで、体重は既に115キロ前後まで増えた。「仲間には組み手がすごく速くなったと言われた。背中などの筋力が増したからだと思う」と石井も手応え十分。都内で行われる14日からの男子代表合宿で、本格的なけいこをスタートさせる。【菅家大輔】
[2008年7月8日8時51分 紙面から]
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