石井しゃべりも“黒帯”でもTVなし

- 解団式の前、柔道金メダルの石井慧(左)は斉藤監督(右端)と話す
テレビ出演させてくれ! 北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの石井慧(21=国士舘大)は26日、都内で行われた日本選手団の解団式に出席した。17日の帰国後、テレビ生出演はゼロ。日本男子監督であり、大学の斉藤仁総監督(47)ら首脳陣が、石井の奔放な言動を危うく思い、出演を自粛させているとみられる。石井はしゃべりでも勝負できるところをみせたいと訴え、解団式後に行われた首相表敬訪問などでも、ユニーク発言を連発した。
解団式を終え、文部科学省表彰式会場に歩いて移動しながら、石井はおもむろに口を開いた。「テレビ(生出演)が1つもないんっすよ。テレビにもっと出たい」。他のメダリストが続々とテレビ出演しているなか、8月末までのスケジュールに1つもなし。取材予定には、専門誌である「近代柔道」の名前だけが書かれていたという。
北京から帰国後、今後の取材などの予定が分かると聞き「前々から楽しみにしていた」。しかし、フタを開けてみるとテレビ出演ゼロ。畳の上だけでなく「しゃべりも実力を見せたかったのに」とショックを受けた。全柔連によれば、石井にも複数のテレビ出演依頼がきていたという。だが、金メダル獲得直後のインタビューでの「屁(へ)の突っ張りにもなりません」「遊びたいです」発言に代表される奔放な言動を危うく思い、斉藤監督ら首脳陣がテレビ出演にストップをかけているとみられる。
普通の選手なら、表向きだけでもしおらしくなるものだが、石井は違った。他のメダリストとともに首相官邸に赴く前には「福田首相とゆとり教育のことを話したい」と予期せぬコメント。官邸では「斉藤監督が(その場に)いなかったからプレッシャーなく」自ら首相に握手を求めて笑いを誘い、「握手して首相のすべてが分かった。純粋さが伝わってきた。腹黒くないので人気が出ないのではないか」とユニークな分析を報道陣に披露した。
まさに規格外だ。記念の金メダルは、尊敬する格闘家の小川直也(バルセロナ五輪柔道銀メダリスト)が主宰する「小川道場」に飾ってもらうという。「メダルが近くにあると過信するので、ない方がいい。金メダルがすべてじゃない。ゆっくりするのは死んでからでもいい」。公式行事をこなしたあと大学に戻り、1人夜のトレーニングを行うと宣言して、姿を消した。
[2008年8月27日8時23分 紙面から]
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