U23代表がロス自由行動で人間力高める

- 米国遠征の総仕上げに向け調整するU-23日本代表(撮影・山下健二郎)
【フラートン(米カリフォルニア州)21日=山下健二郎】U―23(23歳以下)日本代表が、「長時間の完全自由行動」で人間力を高める。反町康治監督(43)の発案で、22日のカリフォルニア州立大フラートン校との練習試合後、選手たちに約8時間の自由時間が与えられる。体調不良者を除いて宿舎での静養は禁止。各自で観光プランを練って外出する。自ら考えて行動する力と、異国の文化を吸収してアウェーでも動じない精神力を鍛えるのが狙いだ。
かわいい子には、旅をさせよ―。反町監督が米国遠征の最終日に用意したのは、代表合宿では前代未聞の「練習メニュー」だった。当初は午後4時半開始だった練習試合を急きょ、午前10時に変更。選手たちに半日近い自由時間を与えるためだった。午後10時半の門限以外は、完全フリー。指揮官は「こっちから何か(指示を)言うことはしない。自分で自分のことを考えて行動してもらいたい」と意図を説明した。
過去にも海外遠征中、リフレッシュを兼ねてチーム全員で外出したことはあったが、今回は違う。ショッピングや観光など自由な時間を過ごせる一方で、情報収集からバスやタクシーなど移動手段の確保もすべて、選手自身で行わなければならない。通常、代表合宿中の単独行動は厳禁。滞在先のホテルと練習場の往復だけで遠征を終えることが多いため、スタッフは「社会人なら当たり前のことを、選手は経験していない。宿舎から1歩も出ないのはダメ。街で買った服に着替えて帰ってきてほしい」とあえて突き放す。
「近くの街にショッピングモールがあるらしい」(平山)と胸を躍らせる選手もいれば「楽しみだけど、英語が話せないので心配」(寺田)という声も。私服を持参していないため、代表ジャージーで繰り出す「度胸」も必要だ。カリフォルニアといえばディズニーランドが有名だが、長友が「行ってみたいけれど、この格好じゃ…」と頭を抱え、中山も「男だけで行くのも気持ち悪いでしょう」と苦笑いを浮かべた。
自主的に取り組み、限られた時間の中で結果を出すのは、サッカーと同じ。常々、反町監督が「自分たちが滞在する国の文化や歴史を肌で感じ、興味と知識を持って臨むことが大事」と言うように、五輪に備えて海外生活への適応力を高める機会でもある。ピッチ内外での「プライスレス」な経験を土産にする。
[2008年2月23日9時43分 紙面から]
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