遠藤、五輪事実上アウト…退院メド立たず

- G大阪のベンチに掲げられた欠場中の遠藤と播戸のユニホーム
発熱で西宮市内の病院に入院中のG大阪MF遠藤保仁(28)の北京五輪出場が、事実上絶望となった。G大阪は6日、遠藤の病名が「ウイルス感染症」と発表した。今日7日からの五輪代表候補合宿(千葉県内)も辞退。ただ1人のオーバーエージ(OA=年齢制限外)枠として期待されていたが、複数の器官がウイルスに侵されており、退院のメドも立っていない。14日には最終メンバーが発表されるが、五輪断念に追い込まれることが濃厚となった。
北京五輪への道がさらに遠のく病状だった。原因不明だった遠藤の病名について、G大阪が「ウイルス感染症」と発表した。複数の器官にウイルスが入り込んでおり、発熱を引き起こしているという。6月30日に発熱してから、この日でちょうど1週間がたった。06年秋はウイルス性肝炎を患い、復帰まで約2カ月かかった。今も容体に大きな回復の兆しは見られず、再発の可能性も否定できない。
残された時間を考えれば、五輪出場は事実上絶望となった。柳田ドクターは「熱は37度台に下がっているが、退院のメドは立っていない」と説明した。少なくともあと数日間の入院が必要なのは確実で、退院後も自宅療養の期間が設けられるとみられる。長期の入院で体力は落ちるため、ベストの状態に戻すまで数週間はかかる。日本オリンピック委員会(JOC)にデータを提出する期限の18日までに、五輪に向けたメディカルチェックを受ける見通しすら立っていない。
遠藤の五輪出場を後押ししてきたクラブも、苦しい決断を迫られている。既に日本協会側との話し合いを続けており、クラブ幹部は「協会もクラブもシビアな判断をしていかなければならない。当然、協会のドクターも病状は知っているわけだから」と差し迫った状況を説明する。
この日は7日からの五輪候補合宿辞退が正式に決まった。2泊3日の合宿は最終メンバー18人を絞り込む選考材料となるのと同時に、北京世代に初合流する遠藤と戦術を構築する貴重な時間となるはずだった。それだけに川崎F-横浜を視察した反町監督も「話は聞いているが、コメントはできない」と渋い表情を見せた。
関係者によると、病室の遠藤は、悲願の五輪出場をまだあきらめていないという。あとは、ウイルスに侵された器官の数値と熱を下げる治療による、奇跡的な回復を待つしかなくなった。
[2008年7月7日12時14分 紙面から]
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