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敗戦も内田右サイド突破に希望/サッカー

前半、米国DFのタックルをかわしセンタリングを上げるDF内田
前半、米国DFのタックルをかわしセンタリングを上げるDF内田

<北京五輪・サッカー:米国1-0日本>◇7日◇男子1次リーグB組

 試合には勝てなかった。だが打ちひしがれたわけではない。世界相手に屈服したわけではなかった。初戦黒星に声を落とす選手も多い中、内田篤人は取材ゾーンで冷静に対応した。「何を言われようと、あと2試合勝つしかない。五輪は今までとそんなに変わらなかった。W杯予選と同じです」。体に残る確かな手応えが、自然と言葉を前向きなものへと変えた。

 内田の右サイドでの攻撃は相手をしのいだ。前半21分には、ショートコーナーから取って置きのコンビプレー。米国守備陣を翻弄(ほんろう)した。同30分にはマークについた1人を振り切ってニアへ、クロス。同40分にもMF香川のスルーパスに呼応して抜け出し、地をはうようなクロスで、相手にオウンゴール寸前のプレーを呼び込んだ。

 「(日本で)オーストラリア、アルゼンチンとやって右サイドから行けると思った。崩すとしたら、こっちからと」。壮行試合で体格で上回る相手にも実力が通用したのが自信になっていた。この日も大型の守備陣に対し、足元を狙うような低空クロスを連発した。

 後半19分から途中出場したFW李も魂を込めてプレー。登場直後にはニアへの左クロスに果敢に飛び込んだ。後半ロスタイムには後方からのロングボールに空中戦で競り勝ち、ヘッド。だが最後の一撃はバーの上を越えた。「今日の試合で五輪は終わりじゃない。自分たちを信じて戦えば、13日(の1次リーグ最終戦)が終わった段階で笑っていられる」。この五輪に向けて日本国籍を取得した男は初戦敗戦ぐらいでは、気落ちしなかった。

 残る2戦はナイジェリア、オランダと米国より格上だ。だが内田の軸はぶれなかった。「これから大事なこと? やることを変えないこと。チームの方向性は今まで通りやりたい」。理念は間違っていない。残り2戦でそれを証明し、1次リーグを突破する。

 [2008年8月8日9時16分 紙面から]


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