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沢V弾!なでしこ初4強/サッカー

準決勝進出を決めたなでしこジャパンは笑顔で記念撮影(撮影P・ヌッチ)
準決勝進出を決めたなでしこジャパンは笑顔で記念撮影(撮影P・ヌッチ)

<北京五輪・サッカー:日本2-0中国>◇15日◇女子準々決勝

 【秦皇島(中国)=山下健二郎】メダル王手だ! エースが日本女子サッカー史に新たな1ページを刻んだ。厳戒ムードの中で迎えた地元中国との準々決勝。日本は、前半15分に左CKからMF沢穂希(29=日テレ)がヘディングで先制点を奪うなど中国を圧倒し、2-0と完勝した。W杯(前身は世界選手権)を含めた世界大会で初のベスト4へ進出。初のメダルへ王手をかけ、18日の準決勝では1次リーグで敗れた米国と再戦する。

 中国選手の上にのしかかるように沢が跳び上がった。前半15分、MF宮間の左CKに走り込んでのヘディング。高い打点から強烈にゴールへ突き刺した。代表72ゴール目(142戦)は、91年世界選手権(現W杯)以降9度目の世界大会で初の4強という、日本女子サッカーに歴史を切り開いた。沢は「五輪で点を取ると宣言してきた。1つでも多くというのがある」。今大会3ゴール目も準決勝以降の上積みを誓った。

 一発勝負のトーナメント戦で今大会初の先制ゴール。「中国選手の特徴は頭の中に入っていた。アジア杯(準決勝)で負けたのには理由がある」。チームで徹底的に話し合い、立ち上がりから主導権を渡さない完勝でリベンジを果たした。男子が1次リーグ3戦全敗の屈辱を、なでしこが日本サッカーとして68年メキシコ五輪銅メダル(男子)以来の4強進出で晴らした。

 沢にとって3度目の五輪。17歳で出場した96年アトランタ五輪は「出られるだけでうれしかった」。00年シドニー五輪は出場を逃し、国内リーグは不況もあって企業チームが次々に撤退、自身もプロ契約を打ち切られた。そして前回04年アテネ五輪では8強も沢自身は右内転筋痛で満足なプレーができなかった。

 日本女子サッカーの浮沈をかけた北京五輪で沢はチームの先頭に立った。「若い子たちが力を発揮できるように」。FW荒川が中心となって選手、スタッフの誕生日に催す漫談に、これまでプレーで引っ張ってきた沢が自ら「加わりたい」と申し出たという。今季トップ下からボランチへコンバートされたエースが、ピッチ外でも新たな一面を出しチームに一体感を生み出している。

 次戦は過去20戦未勝利の米国戦。「1次リーグでやったとき相手はビビっていた。ここまで来たら、リベンジしたい。何色でもいい。お世話になったみんなのためにメダルを掲げたい」。米国を倒せば93年の代表デビューから日本サッカーをけん引してきた沢が、夢に見たメダルが手に入る。

 [2008年8月16日9時15分 紙面から]


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