なでしこ先制も米に4失点完敗/サッカー

- 3点目を決められるGK福元(撮影・田崎高広)
<北京五輪・サッカー:米国4-2日本>◇18日◇女子準決勝
日本サッカー界初の五輪決勝進出はならなかった。女子代表は準決勝で、五輪優勝2回の強豪米国に2-4で敗れた。序盤は高度なパスサッカーで優勢に立ち、前半17分にFW大野忍(24)の得点で先制。だが徐々に身体能力で上回る米国に攻勢を許し、不運も手伝って大量失点した。これで21日の3位決定戦に回ることが決定。W杯2連覇中のドイツとの最終決戦に、68年メキシコ五輪での男子代表以来40年ぶりとなる、銅メダル獲得をかける。
不運なゴールが、ため息とともにネットに吸い込まれた。後半36分。GK福元の頭上に、米国MFハクルズの右クロスが飛んだ。明らかなミスキック。だが予想外の弾道に、一瞬だけ反応が遅れた。試合を決定付ける4失点目-。不屈を誇るなでしこたちも、星のない北京の空を、うつろな目で見上げるしかなかった。
序盤はMF沢中心の高速パス交換で、世界最高峰の米国守備陣を翻ろうした。前半17分に大野のゴールで先制し、過去20回の対戦での未勝利がウソのように、主導権を握って試合を進めた。だが好調さゆえに、落とし穴にはまった。同41分にミスが重なり、同点を許す。「一瞬のスキを突かれた。夢中になりすぎて、時間の経過が判断できなかった。残り5分なのだから、1-0で終われるよう指示すべきだった」と主将DF池田は悔やんだ。
わずか3分後には、ドリブルで攻め上がったDFチャラプニーに、まさかのミドル弾を突き刺された。後半26分の3失点目は、クロスを狙う相手のミスキックが、そのままゴールに吸い込まれた。完全に勢いづいた米国に、終盤は押し込まれ続けた。FW永里は「1次リーグの時より状態が良く、強かった」と相手の勝負強さを認め、DF丸山は「簡単に勝たせてくれない。相手が上だった」と振り返った。
それでもなでしこジャパンは、最後まで試合を捨てなかった。福元はしょげるどころか声を張り上げ、攻撃を必死に防ぎ続けた。そしてロスタイムには、波状攻撃から途中出場のFW荒川が、チーム2得点目を押し込んだ。佐々木監督は「次につながるプレーができた」と選手をたたえた。
池田は「4強に残って、まだ夢の中にいるような気分だった。今度は世界に通用することを証明したい」と気持ちを切り替えた。持ち前のパスサッカーが、世界最高レベルにあることは確認できた。次につながるゴールも決めた。そして、世界トップに肩を並べたことを示す舞台も、まだ残っている。21日の3位決定戦ドイツ戦で、なでしこジャパンが悲願のメダルに挑む。
[2008年8月19日9時9分 紙面から]
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