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なでしこ佐々木監督「満足」/サッカー

佐々木監督は沢の肩を抱き慰める(撮影 P・ヌッチ)
佐々木監督は沢の肩を抱き慰める(撮影 P・ヌッチ)

<北京五輪・サッカー:ドイツ2-0日本>◇21日◇女子3位決定戦

 佐々木則夫監督(50)は試合後、円陣をつくり、選手に優しく声をかけた。「ご苦労さん」。今年1月1日にコーチから監督に昇格。白髪交じりのあごひげは就任と同時に伸ばし始めたものだ。コーチ時代にヒゲをそった日の練習で沢が負傷。「オレがさせていた練習。責任を感じた」。真剣な思いでの験担ぎ。監督の細やかな心配りは選手の心に響いた。

 五輪に綾小路きみまろのライブDVDを持参。試合前とハーフタイムにモノマネとおやじギャグで選手の緊張をやわらげ、能力を100%引き出した。女心が分かるようになったのは、長女・千尋ちゃんが生まれた時だ。淳子夫人(50)への呼び名は自然と「ママ」に変わった。夫の前ではいつも女でありたい-。同夫人から「私はあなたのママじゃないのよ」と言われ、その日から名前で呼ぶようになった。

 26歳の時、出産直後の淳子夫人が脳炎にかかり、生死をさまよった。医師からは「8対2であきらめてくれ」と言われた。当時、現役だった同監督は「選手を続けると看病できないから辞める」と言い出した。しかし、夫人の「私のためにも続けて」との願いで33歳まで現役を続けた。女は繊細、でも強い。その思いがすべての根底にあった。

 「選手は今まで積み上げてきたものを、力の限り出してくれた。結果は出なかったが、やるべきことはやってくれた。満足している。僕と選手は胸を張って日本に帰りたい」。誉れ高きなでしこジャパンを高みに導いたのは、間違いなく佐々木監督の手腕だった。

 [2008年8月22日8時44分 紙面から]


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