4カ国T日本VS中国も中国人審判
【瀋陽(中国)2日=山下健二郎、奈島宏樹】反町ジャパンが、過去最大級のアウエー戦を北京五輪アジア最終予選への糧にする。U-22(22歳以下)日本代表が今日3日、4カ国トーナメント第2戦で中国と対戦。試合当日は、相手サポーター約5万人の動員が見込まれるうえに、国際試合では異例の対戦国国籍の主審で行われることが分かった。圧倒的に不利な状況ながら、22日からの五輪最終予選を想定した絶好のテストマッチ。精神力を問われる一戦になる。
まさに完全アウエーだ。白星スタートを切った初戦の北朝鮮戦から一夜明けたこの日、練習を終えた選手たちに、反町監督から衝撃的なニュースがもたらされた。「明日の試合は、中国人のレフェリーが務める。考えてプレーするように」。国際試合では公平を期するため、当該チーム以外の第3国の国籍の主審が笛を吹くのが常識。日本はキックオフ前から、不利な状況に陥った。
すべては、大会組織委員会の知識不足が原因。これまでも競技場へのチームバスの誘導ミスなど不手際が続いていたが、今大会の全試合を中国人審判が務める情報も、前日まで知らされなかった。抗議文の提出も検討したが、郷に入っては郷に従うしかない。反町監督は「国内戦と国際試合は(環境面で)別物だし、起こりうること。セルフコントロールして戦えるか」と、選手たちに対応力を求めた。
さらに、中国協会によると、当日の観客動員は5万人規模。瀋陽は歴史上、日本の関東軍による満州事変とかかわりがあり、反日感情の強い地域。警備担当者が日本人サポーターによる鳴り物や大声での応援自粛を呼び掛けるなど、厳戒態勢で行われる。反町ジャパンにとって、かつてない敵地での厳しい戦いとなるが、ホームアンドアウエー方式で開催される五輪最終予選を想定した、格好のシミュレーションとなる。
同2次予選のアウエー戦で2ゴールを決めているFW李は「審判と(中国カラーの)真っ赤なスタジアム。それぐらいの方が、モチベーションも高くなる。僕が得点を決めて勝つつもりでやります」と闘志を燃やした。北朝鮮戦に続き、五輪1年前の開催国との対戦で連勝すれば、4カ国トーナメント優勝に王手がかかる。22日ベトナム戦で始まる最終予選へ弾みをつけるためにも、強い精神力で「包囲網」を突破していくしかない。【山下健二郎】
[2007年8月3日9時38分 紙面から]
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