北島100平予選でハンセンに「先制攻撃」

- 各国の水泳選手や首脳陣が見守る中、プールに飛び込む北島康介
競泳日本代表の北島康介(25=日本コカ・コーラ)が「先制攻撃」でアテネ五輪の再現を狙う。男子100メートル平泳ぎは9日、予選が行われる。組み分けは北島が8組目に登場し、宿敵ハンセン(米国)は最終9組目。4年前に五輪新記録を出して1組後のハンセンの動揺を誘ったように、今回も予選から記録を狙って仕掛ける。前日8日は本番会場の国家水泳センターで約2時間、軽く調整した。
平泳ぎで世界初の2大会連続五輪2冠へ青写真が完成した。100メートル予選を翌日に控え、北島はプールサイドでの補強運動に約1時間を費やし、サブプールで1時間、感触を確かめるように泳ぎ込んだ。重圧や緊張については「ないね」。平井コーチは「今までの世界大会前と比べても、コンディションは一番いい。予選で落とす(=軽めに泳ぐ)ことはない」とスタートダッシュを誓った。
これこそ勝利の方程式だった。アテネ五輪も最初の100メートル予選で五輪新記録をたたき出し、1位で突破した。慌てたハンセンが準決勝で五輪記録を塗り替えたが、精神的にも肉体的にも疲労を蓄積させた。今回も4年前と同じく、予選で先に泳ぐのは北島。精神面の弱さを指摘されるハンセンに、目の前で重圧を与えることができる。
予選が9日午後9時(日本時間同10時)すぎで、準決勝は10日午前11時すぎという変則日程。クールダウン、ウオーミングアップなどを除くと睡眠時間は5、6時間程度と、予選から全力で泳ぐことは体力回復の面でリスクを伴う。それでも平井コーチは「決勝まで記録も徐々に上がってくるはず。もちろん目標は金メダルと世界記録」と底力を信じて疑わない。今回は大きな故障もなく、それほど体調がいい。
同コーチに同調するように北島も「プラン? 徐々に、とは考えている」と、予選で好タイムを出しつつ尻上がりの展開を予言。全身の体毛をそり、記録にこだわるレースの前の恒例行事も済ませた。この日は前日7日に続き、ハンセンと同じ会場で練習したが接触はなかった。小細工なしのタイムだけで、宿敵を再び不安のどん底に陥れるつもりだ。【高田文太】
[2008年8月9日8時39分 紙面から]
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