中国の井村コーチ強烈“口”撃/シンクロ

- チーム・フリールーティンで優勝した日本チームの演技(撮影・蔦林史峰)
<シンクロナイズドスイミング・ジャパンオープン兼日本選手権>◇最終日◇5日◇東京辰巳国際水泳場◇チーム・フリールーティン(FR)決勝ほか
北京五輪で日本とメダルを争う中国代表の井村雅代ヘッドコーチ(57)が、強烈な“口撃”を仕掛けてきた。井村シンクロクラブの代表として、今大会は4日間すべて来場。視察した日本の演技について酷評するばかりか、現状を哀れむなど、言いたい放題だった。04年アテネ大会まで日本を6大会連続五輪メダルに導いた同コーチの指摘に対して日本側も反発するなど、「舌戦」が展開された。
本番3カ月前に発した、事実上の「勝利宣言」だった。4日間にわたって日本を見た井村コーチは、愛情の裏返しか、日本を容赦なく切り捨てた。
井村コーチ 日本は非常に厳しい。今までは(五輪で)メダル常連国だったがこんな進め方でいいのか。危険信号が出ている。真剣に考えていかないと、見通しは明るいとは言えない。
4日にはエース原田がデュエットで振り付けを間違えた。ソロ、デュエット、チームと日本は3種目で優勝したが、大会を通じて隊形の乱れを修正できなかった。正式種目となった84年ロサンゼルス大会以来、日本を6大会連続メダルに導いてきた指導者が、現代表のほころびを見逃すはずがなかった。
世界は女王ロシアを筆頭に選手の大型化が進み、ダイナミックでパワフルな演技に高得点がつく傾向にある。中国も文文、■■という174センチの双子の蒋姉妹を中心に、平均172・5センチの大型チーム。日本は平均165センチにも満たず、170センチ以上は1人だけだ。
井村コーチ 日本は160センチぐらいでもいいと思っているが、根本的に考えを変えないと。170センチはほしい。失礼な言い方だけど戦車と竹やり。いや、もっと違うかな。
07年1月から中国を率いて、1年余りで飛躍的な成長に導いた。就任直後にも日本を酷評したことはあったが、当時は中国代表の士気を高めるのが大きな狙いだった。それが今回は「日本は偉い。(報酬や政策ではなく)コーチも選手も熱意だけでやっている」と、皮肉まじりに同情。まさに、言いたい放題だ。
4月の五輪世界最終予選で、中国はデュエットのみオープン参加。2位の日本を上回る点数を出し、同予選不参加のロシア、優勝したスペインに次ぐ、世界トップ3の地位を確立した。同コーチは「金メダルを期待されてないから心地よいプレッシャー」と不敵に笑った。日本は日本人によって、お家芸でメダルを逃す危機に陥った。【高田文太】
■=女へんに亭
[2008年5月6日8時26分 紙面から]
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