チーム日本ピンチの4位発進/シンクロ

- チームTR4位発進となった日本チーム(撮影・蔦林史峰)
<北京五輪:シンクロ>◇22日◇チームテクニカルルーティン(TR)
シンクロナイズドスイミング日本代表が大ピンチだ。チーム・テクニカルルーティン(TR)で、日本は48・167点とロシア、スペイン、中国に次ぐ4位発進。元日本代表ヘッドコーチの井村氏が指揮する、ライバル中国には0・417点差をつけられた。84年ロサンゼルス大会から五輪に採用されて以降、今大会の鈴木、原田組のデュエットまで、全3種目で計12個のメダルを獲得したお家芸が初のメダル圏外。「逆転4カ条」を駆使し、23日のフリールーティン(FR)に臨む。
致命的なミスはなかったが、決定力にも欠けた。中盤の見せ場のはずだった川嶋と橘が体をしならせながら、同時にバック宙するリフトは高さがない。足技も細かなばらつきがあり、狙っていたキレの良さや勢いを観衆、審判に見せるまでには至らなかった。消化不良のまま終えた演技の点数は、9・6~9・7点がズラリ。金子チームリーダーは「難度は高い。演じきれば9・7~9・8点のライン。それが悪い方に傾いた。突き抜ける強さがなかった」と話した。
TRとFRの合計点で争うシステムとなった96年アトランタ五輪以降、先に実施するTRでメダル圏外だった国が、FRで逆転した例はチーム、デュエットともにない。金子チームリーダーも「TRで優位に立つとFRの印象もいい」と、苦戦を覚悟。中国について「シンプル・イズ・ベスト。同調性は際立っていた。井村先生は点を取る最短距離で来た」と認めた。
しかし、100%逆転不可能とも言えない。今大会のデュエットは、直前の大会で世界4位と格付けされながら、3位に食い込んだ。逆転のポイントは4つ。
(1)従来のキレを取り戻す
(2)この日は補欠だったチーム最長身173センチの青木投入で中国の高さに対抗
(3)ストーリー仕立てで芸術性の高い内容
(4)急造の中国だけにミス連発の可能性高い
主将の鈴木は「明日は一番厳しい戦いになる」と、気を引き締めた。FRの演技の難度では、日本は中国を大きく上回る。「逆転4カ条」をやり遂げた先に、前例のないドラマが見えてくる。【高田文太】
[2008年8月23日9時10分 紙面から]
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