逆転の愛ちゃん「銅」に王手/卓球

- 平野(手前)が勝ち、3位決定戦進出が決まり喜ぶ福原(中央)と福岡
<北京五輪:卓球>◇16日◇女子団体敗者復活2回戦
逆転の愛ちゃん、メダルに王手! 卓球女子団体の敗者復活2回戦で日本は香港に3-2で競り勝った。エース福原愛(19=ANA)は2番手からシングルス、ダブルスともに序盤2ゲームを落としながら執念の逆転勝ち。舞台裏でも練習相手を探す“交渉人”として活躍を見せ、最終5番手で勝利を決めた平野早矢香(23)と福岡春菜(24)との3人でうれし涙を流した。17日は銅メダルをかけて宿敵韓国と対戦する。男子は準決勝でドイツに2-3で惜敗。敗者復活2回戦に回りオーストリアと対戦する。
愛ちゃんが平野と福岡の肩を抱き、3人で頭を寄せ合って顔をくしゃくしゃにした。メダルに王手で“フライング”の号泣。それも無理はない。「みんなで頑張ってここまで来た。メダルも大事だけど、それ以上の価値がある」。プライスレスの喜びに、涙腺はとっくに限界を迎えていた。
耐えて耐えて逆転した。1番手の福岡が敗れ、2番手として登場したシングルスも世界14位の林菱に開始2ゲームを先取された。「自分が勝たなきゃダメだと思って空回りした。でも、せっかくの五輪だから思い切ってやろうと思った」。北京のために用意した新サーブを織り交ぜて相手を惑わせて3ゲームを連取。続くダブルスでも平野との日本最強ペアで、0-2から再び大逆転を見せた。最終5番手で勝利を決めた平野も「愛ちゃんに励ましてもらった」と感謝した。
表舞台だけでなく、縁の下からもチームを支えた。前夜は練習パートナーを探すため、選手村を走り回ったという。奇数の3人では1人が余り、効率よく練習ができない。スペインには断られたが、台湾チームの宿舎で監督の電話番号をゲット。みずから電話をかけて得意の中国語で口説き落とし、選手を1人貸してもらう約束を取りつけた。この日朝は試合直前まで4人でみっちり練習。福原の「暗躍」のおかげで、万全の準備ができた。
2度目の五輪で、ついにメダルに王手がかかった。17日の3位決定戦では、1次リーグで0-3の敗戦を喫した宿敵韓国が待ち受ける。「思い切って戦うのみ。いい流れをこのまま持っていきたい。みんなで頑張って(メダルを)とれたら一番いい」。負けて泣きじゃくったのは今や昔の話。19歳の顔には、うれし涙の方がお似合いだ。【太田尚樹】
[2008年8月17日9時23分 紙面から]
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